23/24 VOILE

来季のVOILEの情報を掲載します。来季はいろいろあります。

まずはお待ちかねTTSです。

以前FBに載せた通りの仕様になります。

・トゥピースはステップインのテック(PLUM製)
・ピボットは3箇所選択可能で、今回はハードワイヤーをフックで穴に引っ掛ける仕様なので簡単に変更可能。
・ブーツにフィットするようヒールの形状を変更
・重量は1/2で550グラム、ただし歩行時にハードワイヤー(264g)を外すことでより軽くなります。
・クランポンは110mmで、これもPLUM製。ただしトゥピースにはまるように肉抜きしてあるので、PLUMの純正は使えません。

トゥのパーツはPIKAで採用されているものと同じと思われます。最初の写真のようにキックターンの際に踵が高く上がると、つま先がレバーにあたってトゥーが開放される、という事象が数件報告されています。これは製品の不具合でなく、レバーの上げすぎ(強くロックしすぎ)が原因で起こることなので、製品的には問題ありません。

PLUMやムーンライトギアのパーツや仕様を引き継いでいるためややコストが高くなっていますが、その分製品としての完成度が高いことが期待できます。

カートリッジは2種類、ソールサイズとピボット位置との対応については下表をご参照ください。

・カートリッジはLT(ロングトラベル)、ショートの2種類
・カートリッジの強さは、
  LT:X2とスイッチバックの中間
  Short:スイッチバックと同等

よほど足の大きい人でない限りほぼほぼショートでいいと思われます。

気になる価格ですが、TTS本体:¥68,000、クランポン:¥20,000(税抜き)となります。

クランポンがかなり高くなってしまいましたが、PLUM製を更に加工しているために価格が上がっていることをご理解ください。

次に板の情報です。

ニューモデルはエンデバー、エンデバーBC、スーパーチャージャーBCになります。

ただし、エンデバーはオブジェクティブと同じシェイプのポプラコアモデルになります(2.3kg/164cm、ペア)。オブジェクティブがハイパーシリーズに組み込まれたため、名前を変えた、ということでしょう。多分。

テレマーク対応のため、この太さを待っていた方には朗報です。TTS搭載の試乗機も作る予定です。

スーパーチャージャーBCは以前のシェイプではあったのですが、今のシェイプになって復活です。ボレーの中では一番太いステップソールになります。

左から、エンデバー、エンデバーBC、スーパーチャージャーBCです。

ちなみになんですが、コアはここ数年ずっとアスペンだったのですが、去年ウェブサイトを更新していていつの間にやらポプラになっていたことに気づきました。多分昨年モデルからです。グラフィックが変わらないまま変わっていたので、もしかしたら混ざっているかも。

まあそんなこともあります。VOILEだもの。

あとは久々に沢山グラフィックチェンジがあります。

気になる価格ですが、今シーズン据え置いた分、来季は値上げを行っております。資材、送料の高騰によるため、ご理解ください。BCモデルについてはステップソール部分の資材高騰のため、フラットモデルよりも価格を上げています。価格は下記のようになります(税抜き)。

ハイパーBC:12.5万円、ハイパー:12万円、ノーマルBC:11.5万円、ノーマル:11万円

スプリットボードは、

スカイライン:14万円、スパルタンアセント、リベレーター、V-tail:11.5万円、スパルタン:10万円

VOILEの板は全てソルトレイクの自社工場で熟練の職人が手作りしています。ポローニャなどの芯材もこだわって東欧から仕入れており、品質に手抜きはありません。
シェイプについても安易に毎年変更するようなことはせず、ソルトレイクのBCエリアで何年もかけて練り上げたものになっており、乗りやすさを徹底的に追求しています。

いろいろなものの値上げでバックカントリー、山スキーもなかなかハードルの高い遊びになってきましたが、こだわって一本を選びたい方、是非試乗会にきてボレーを試してみてください。

23/24 PLUM, ZAG

来季のPLUMとZAGの情報です。

PLUMですが、SUMMITがアップデートしてKARIBOUというモデルになります。

トゥーのベースプレートの下にバネを入れることで、板がたわんだ際にトゥーが8mm前方にスライドして、板のたわみを損なわず、誤開放を防ぎます(特許申請中)。

ヒール側に4mmのクリアランスがありますので、最大12mmの可動域があるということになります。PLUMとしては初の前圧のようなシステムと言えます。

このシステムの利点としては、ブレーキと前圧のシステムが完全に切り離されることにより、ブレーキのトラブルなどが起きにくいことなどが挙げられるでしょう。

価格:90,000円(税抜き)、ブレーキは100mmと120mm、重量565g(1/2)

ZAGは主にグラフィックチェンジになります。

U102LADYはU102に統合、BAKANはU112へ名称変更です。

Ultra Vector, V6, Manti

DSC_0492

2/23の試乗会に向けて今年はVoileより新規にV6とウルトラベクターのAT試乗機を仕入れました。

古い試乗機なのでグラフィックは1世代ほど前のものになります。

あまりちゃんとご紹介してなかったのですが、ハイシーズンで使用するVoileのスキーは形状的に大きく3つに分けられます。

Super charger, Ultra vectorのライン、V6,V8のライン、そしてMantiです。

どれも基本的には軽量でパウダーをメインとしたバックカントリーツアーのためのモデルです。

ドリフターやオブジェクティブはディープパウダー用、軽量ツアー用として特化しているモデルなので、ここではこの3モデルに絞ってご紹介します。

なお、本国でも同様の件について下記の動画で説明しています。

SuperCharger vs. V6 vs. Manti | Which Ski Is Right For You? – YouTube

3モデルとも比較的似た形状のファット、セミファットのスキーなのですが、コンタクトポイント、ウェスト、テーパーという3つの特徴でそれぞれスキーの志向やコンディションに応じて使い分けることになります。

・コンタクトポイント

ロッカーの立ち上がりの位置、といった言ったほうがわかりやすいかもしれません。

V6はベクターに比べて立ち上がりが早く、有効エッジの短い板になります。これによりV6はパウダーでの浮力、ベクターはエッジング性能に優れた板ということになります。

・ウェスト

センター幅です。長さにもよりますが、V8>Super charger>Manti>V6>Ultra vector、という順で細くなります。

・テーパー

トップやテールの幅を絞ることでパウダーでの操作性に影響します。コンタクトポイントとも密接に関係していて、有効エッジの長さにも影響します。

V6はトップもそうですが、特にテールをテーパーすることで操作性をイージーにしています。よくも悪くもずらし易い板ということです。

Super charger,Ultra vectorは適度なロッカーと広めのトップで浮力を稼ぐ、エッジコントロール優先の板。

V6,V8は立ち上がりの早いトップとテールのロッカー、短い有効エッジとテールのテーパーによりパウダーでのマニューバビリティを優先した板。

そして3モデルの中で最も新しいManti(ユタ州の都市の名前でマンタイと読みます)はV6,V8の形状を踏襲しつつ、スーパーチャージャーの太目のトップと粘りのあるテールを採用したモデルです。

多分写真で見てもなかなか分からないかと思いますので、是非試乗会でお試しください。

自分はシーズンのメインはV8、パウダーシーズンの序盤や後半はManti、テレマークにUltraVectorというチョイスです。

Telemark 3-Pin Binding

先シーズンの終盤にひっそりと本社サイトで追加された商品のご紹介です。

Telemark 3-Pin Binding

Voile 201 Telemark 3-Pin Binding – strands (strandsgear.com)

見た目がHD3PINとほぼ同じに見えますが、コバの高さが14-15mmのブーツに対応した3pinのビンディングになります。

エクスカーションのコバが18mmなので、革靴用ということでしょう。

HD3PINで革靴を使用することももちろん可能なのですが、コバが薄い革靴を使用した場合に遊びが出て3ピンの穴が広がってしまうこともあり、そういった道具をお使いのテレマーカーにはぴったりの商品になります。

日本でもブルーモリスさんや富山のマンゾクさんオリジナルの細板が今シーズンから本格展開されるようですが、アメリカでもそんなブームが静かに沸き起こっているのでしょうか。

Voile&ZAGグラフィックチェンジ

Voile及びZAGともに11月中旬以降順次入荷予定となっております。

もう少々お待ち下さい。

さて、VoileについてはDrifter、Mantiを除くハイパーシリーズがグラフィックチェンジ、ZAGについては創業20周年ということで全モデルグラフィックチェンジとなりました。

詳細は商品ページをご参照ください。

今年は例年に比べて供給があまりよくなく、既に店頭在庫のみのモデルもあります。気になるモデルについては早めにお店にお問い合わせください。

Skyline splitboard

久しぶりにスプリットボードのニューモデルが追加されました。

Voile Skyline Splitboard – strands (strandsgear.com)

トップまでしっかりとサイドウォールの入ったモデルになっています。

芯材はポローニャなので軽量です。

同サイズのRevelatorと比較すると、サイドカーブが大きく有効エッジも長め、ノーズの立ち上がりは早いですが高さは抑えめ、一方でテールのロッカーは控え目となっています。

Voile Revelator Splitboard – strands (strandsgear.com)

また、もう一つの特徴は新しいフック。

斜めにセットされていることで縦横両方の剛性を高めています。

コンセプトとしてソリッドボードのような剛性感の板ということなので、走破性を重視したモデルと言えるでしょう。Revelatorと2本持っているといろいろとフィールドの選択肢も広がりそうです。

ちなみに生産が遅れていたせいで既にこれだけ航空便で先に届いています。

やっぱり新しい板が出ると楽しみですね。