VOILE本社のブログにTTSに関する補足説明と、開発担当者によるQ&Aが掲載されました。
ざっくり訳します。
・スペック
ペアで約1.13kg。STIFFはカートリッジの径が若干太いため、Tourより少しだけ重くなる。
・トゥーピースについて
STSビンディングで開発したオリジナルでシンプルな構造を採用。スプリングを採用しないことで、つま先の可動域を広くしている(free pivoting)。
・ワイヤーについて
足裏からワイヤーを伸ばすことで、(足のサイドからワイヤーが伸びている)75㎜と違い、踵が上がった状態でもテンションを保つようにし、より操作性を高めている。ピボット位置をneutral/activeから選択可能。ソールレングスを確認しつつどちらかを選択する。
・カートリッジ
TOURはスイッチバック、3ピンハードワイヤーと同じもの、STIFFは25%強いX2と同じもの。LTは特に足の大きい人のためのもの。
以下、Q&A
Q:ピボットのニュートラルとアクティブでどのような違いが出るのか。
A:ピボットを後ろにすることにより、テンションを高めることができる。ピボットを前にしたとしても、ワイヤーを足裏から通しているため、靴のサイドからワイヤーが出るモデルよりもテンションが強くなることに留意してほしい。
Q:どんなブーツがよいのか?ビンディングはよさそうだが、できればF1やF3、古いTXなどを使用したい。
A:私はスカルパのTXとTXプロを使用しているが、どちらもこのビンディングとの相性は悪くない。片方はやや軽い。靴にはテックピンの穴が必要だ。F1やF3を使用することもできるが、膝を落としたときによいフレックスは得られないだろう。これらのブーツはパラレルターンを行うようにできている。
Q:ベースプレートが大きいようだが、スキーの推奨幅はあるのか。
A:テックピンのネジ穴を受けるためにプレートは幅広になっている。私は95㎜以上のスキーを使用するようにしている。(それより細い板の場合)雪が堅いときはあまり板の角付けを急にしない方がいいだろう。パウダーなら気にする必要はない。
Q:歩行時にワイヤーをどうすればよいのか。
A:ヒールライザーの後ろにレバーを固定するのがよい。
Q:TTSはNTN同様の剛性があるのか。
A:STIFFなら同等、TOURならOutlawよりやや弱い。
Q:O1と比べるとSTIFFはどの程度強いか。
A:スプリングの強さは同等、かつ足裏からワイヤー伸びている点も同じだが、TTSはハードワイヤーを採用しているため、O1よりトーションが強くなるだろう。
Q:一般的なNTNや75㎜と比べて乗り味はどうか
A:足裏からワイヤーが伸びている分、一般的な75㎜よりテンションが強く感じられる。個人的にはX2とTTS-Tourが同じくらいに強さに感じる。TTSのシステムは伝統的なNTNビンディングに近いだろう。
Q:クランポンは着くのか。
A:ディナフィットのものが使用できる(120㎜以上)。ただし、自社で開発予定もある。
Q:トゥーピースは完全にロックされるのか?それとも外れることもあるのか?
A:締め方の強さを調整できるように何段階かのレベルを調整できるようにしているが、一番強い締め方で外れたことはない。
Q:ビンディングがリリースされることはあるのか。特に雪崩などの状況において。
A:データが無いのでなんとも言えない。ただし、雪崩に巻き込まれていろいろな角度から力を加えられたら50%の確率で外れることもあるだろう。ただしこれに関して保証はできない。
※TTSにはリリース機能はありません。