TTSのFAQ

VoileのサイトにTTSに関するFAQが掲載されました。

Voile TTS Transit Binding FAQ – Voile

ざっと、重要そうな部分だけ抜粋します。

Q:雪崩などの際に開放はされますか?

A:TTSそのものには開放機構はありません。ただしPLUMのトゥーピースを使用しているため、他のPLUM製品と同様には外れるでしょう。

(注:PLUMのトゥーピースには厳密には開放機構はありません。滑走時にはトゥーをロックしないことを推奨します。シビアな斜面を滑るときなど、開放すること自体が危険に繋がる時以外はロックしないでください。)

Q:ブーツの推奨はありますか?

A:おすすめは新しいTX-Proです。市場で最も軽量で優れたウォークモードを持つこのブーツはTTSと最も相性がよいと言えます。もし足型が合わなければ、Crispi Shiverも選択肢に入るでしょう。

古いモデルで言えば、Terminator X-Pro や 古いScarpa F1などもよいかもしれません。

Q:クランポンは含まれますか?

A:クランポンスロットのみ含まれます。クランポンは別売りです。

Q:ピボット位置の違いは?

A:ピボット位置が前に行くほど引きが弱く、後ろほど強くなります。一方で、足の下からカートリッジが出ているため、足の横からカートリッジが出る従来のビンディングよりも引きは強くなります。まず真ん中のポジションから始めて、自分にとって最適なポジションを探しましょう。

Q:NTN同様の強いビンディングと考えてよいでしょうか。

A:強いカートリッジならそう言えます。弱いカートリッジだとOutlawなどと比べてややトーションが弱く感じるでしょう。

Q:ウォークモードの際はカートリッジをどこに仕舞えばよいですか?

A:カートリッジを外してバックパックに入れれば重量は約半分(528g)になります。外さずにヒールライザーの後部に格納してワイヤーで抑えてもよいでしょう。

来季VOILEとTTSのメンテナンス

来季のVOILEに関する情報とTTSのメンテナンスに関する情報です。

先に大事なTTSのメンテナンスについて。

写真はPLUMのPIKAのトゥーピースになりますが、TTSのトゥーピースも同じものです。

PLUMのトゥーピースは左の写真のようにレバー裏側に2本のピンがあって、これをバネで繋いでいます。

レバー操作時に下(装着時に手前側)のピンが動くことによってレバーが動き、ロックされるのですが、グリースが切れるとこの動きが徐々に悪くなり、レバーが動かなくなったり、強引に動かそうとすると下側のピンが抜けたり、最悪レバーが折れたりします。

右がピンが抜けたあとの状態で、この状態になるとブーツを外すこともできなくなるので、定期的にこの部分にグリースアップして動きをよくしてあげてください。

さて、来季のVOILEですが、さすがに為替やら運賃の値上げやらが厳しく、若干の値上げをさせて頂きます。

スプリットボードのビンディングについては値下げとなっているので、詳しくは販売店にお問い合わせ下さい。

板についてですが、来季はベクターエースというモデルが出ます。

昨年出たチャージャーエースと同じコンストラクションと聞いていますが、インスタで見る限りサイドウォールはありません。詳しい情報が出たら改めてアップします。

そして昨年登場のTTSですが、若干の変更があります。

・TTS本体がクランポンスロット付属になり、クランポンにはスロットが付属しません。

・ソフトバージョンのカートリッジが出ます。

ソフトバージョンのカートリッジが出ることにより、TTSのカートリッジは下記4種になります。

1.ショート/レギュラー:スイッチバックと同じ硬さ

2.ショート/ソフト:ショートレギュラー(スイッチバック)より柔らかい

3.ロング/レギュラー:スイッチバックとX2の中間

4.ロング/ソフト:ロング/レギュラーとショート/レギュラーの中間

各カートリッジのTTSと交換用のカートリッジの在庫は持つ予定ですが、さすがに種類が多いので、一部の在庫がすぐ無くなってしまうかもしれません。

これ、というものが決まっていたら早めに販売店さんに予約をお願いします。

来季はロング/ソフトの試乗機を追加予定です。

来季ZAG

来季のZAGですが、SLAP Lite、MATAが追加される他はグラフィックチェンジなどもありません。

ただし、為替や送料の値上げの影響もあり、若干の値上げをさせていただきます。

※価格は税抜き

Adret 78165 / 170 / 176¥105,000
Adret 85 L 155 / 160 / 166 ¥110,000
Adret 85 166 / 172 / 178 ¥110,000
Ubac 89156 / 164 / 171 ¥95,000
Ubac 89 L171 / 176 / 183 ¥95,000
Ubac 95170 / 174 / 178 / 184 ¥100,000
Ubac 95 L158 / 164 / 170¥100,000
Ubac 102 164 / 170 / 176 / 184 / 188 ¥110,000
Ubac 112176 / 184 ¥120,000
H-86170 / 177 / 184 ¥85,000
H-86 L155 / 162 / 170 ¥85,000
H-96 L156 / 164 / 170¥95,000
H-96170 / 176 / 182 / 188 ¥95,000
H-106178 / 186 / 192 ¥100,000
S-JUNIOR137 / 147 / 157 / 167 ¥60,000
S-92 L160 / 166 ¥86,000
S-92173 / 178 / 185 ¥86,000
S-98173 / 180 / 187 ¥88,000
S-98 L 160 / 166 / 173 ¥88,000
S-104176 / 182 / 188 ¥100,000
S-104 L  164 / 170 ¥100,000
S-112176 / 182 / 188 ¥105,000
S-112 L  164 / 170 ¥105,000
SLAP LITE 104170/176/182/188¥110,000
SLAP LITE 104 + SKINS170/176/182/188¥135,000
MATA Ti163/168/172/178¥100,000
South Pole (orange) ¥11,000
North Pole Vario (yellow)                       ¥16,000
North Pole Vario (blue)                    ¥16,000

来季モデルのMATAはカービングスキーのモデルなので、詳細はPDFを御覧ください。

ここではSLAP Liteをご紹介します。

Slap LIteはSlap104の軽量ツアーモデルになります(ユニセックスですが、展開は170cmから)。

Slapはポローニャとポプラのミックスのコアにグラスファイバーのレイヤーを組み合わせた構造ですが、Slap Liteは軽量なポローニャの比率を高くし、UBACシリーズ同様のグラスファイバー&カーボンのレイヤーを組み合わせた構造となっています。

スペックとしてはU102とSLAP104の中間というところでしょうか。

重量とディメンションは下記の通りです。

170 : 133.5/103/122, R17, 1.56kg
176 : 134/103/123, R18.5, 1.62kg
182 : 136/104/125.2, R19, 1.71kg
188 : 137/104/126, R20, 1.82kg

U102がUBACシリーズの中でも張りの強い上級者モデルとなっている一方、SLAP104は操作性に優れたオールラウンドモデルですがロングツアーにはやや重い板となっています。

SLAP LiteはSLAP104の操作性を損なうことなく、軽量さも両立させた、バックカントリーのオールラウンドモデルと言えるでしょう。

価格は税抜き11万円、専用シール付きだと13.5万円となります。

興味のある方は来週まで早期予約を受け付けています。お店にお問い合わせください。

Newモデル追加:SR ski & Charger ACE

Newモデルの紹介です。

Charger ACEについては秋ごろにFBでサラッと紹介していますが、つい最近SRシリーズ4モデルが追加されました。

SR(Skimo Race)シリーズは旧WSPシリーズのアップデート版になります。

WSPとコンストラクションは同じですが、ややロッカーの立ち上がりが早く、ラディウスも小さくなっており、よりオールラウンドに使いやすいモデルとなっています。

ディメンション・重量の比較

WSP: 84/63/72, R25, 1.58kg

SR61 : 93/63/79, R19, 1.59kg

また、今回はSR61,SR51ともにそれぞれステップソールのモデルが追加されています。

純粋な競技用のモデルというよりはライト&ファーストを志向するスキーヤー向けのツーリングモデルという位置づけでしょうか。

なお、ポローニャコアのためテレマーク非推奨となります。

チャージャーエースについてはFBから再掲です。

・シェイプはチャージャーシリーズと同じ

・ポローニャコア、セミキャップ、足元にポプラの補強板

・テールに補強、及びシール固定のためのガード付き

・重量はハイパーとスーパーの中間

・剛性は3モデルで一番強い

・テレマーク可

現状のスーパーチャージャーあたりと比べてもかなり走る板になりますので、テレマークでも75mmはやめた方がいいでしょう。NTNでもきっちり踏める人向けです。

23/24 VOILE

来季のVOILEの情報を掲載します。来季はいろいろあります。

まずはお待ちかねTTSです。

以前FBに載せた通りの仕様になります。

・トゥピースはステップインのテック(PLUM製)
・ピボットは3箇所選択可能で、今回はハードワイヤーをフックで穴に引っ掛ける仕様なので簡単に変更可能。
・ブーツにフィットするようヒールの形状を変更
・重量は1/2で550グラム、ただし歩行時にハードワイヤー(264g)を外すことでより軽くなります。
・クランポンは110mmで、これもPLUM製。ただしトゥピースにはまるように肉抜きしてあるので、PLUMの純正は使えません。

トゥのパーツはPIKAで採用されているものと同じと思われます。最初の写真のようにキックターンの際に踵が高く上がると、つま先がレバーにあたってトゥーが開放される、という事象が数件報告されています。これは製品の不具合でなく、レバーの上げすぎ(強くロックしすぎ)が原因で起こることなので、製品的には問題ありません。

PLUMやムーンライトギアのパーツや仕様を引き継いでいるためややコストが高くなっていますが、その分製品としての完成度が高いことが期待できます。

カートリッジは2種類、ソールサイズとピボット位置との対応については下表をご参照ください。

・カートリッジはLT(ロングトラベル)、ショートの2種類
・カートリッジの強さは、
  LT:X2とスイッチバックの中間
  Short:スイッチバックと同等

よほど足の大きい人でない限りほぼほぼショートでいいと思われます。

気になる価格ですが、TTS本体:¥68,000、クランポン:¥20,000(税抜き)となります。

クランポンがかなり高くなってしまいましたが、PLUM製を更に加工しているために価格が上がっていることをご理解ください。

次に板の情報です。

ニューモデルはエンデバー、エンデバーBC、スーパーチャージャーBCになります。

ただし、エンデバーはオブジェクティブと同じシェイプのポプラコアモデルになります(2.3kg/164cm、ペア)。オブジェクティブがハイパーシリーズに組み込まれたため、名前を変えた、ということでしょう。多分。

テレマーク対応のため、この太さを待っていた方には朗報です。TTS搭載の試乗機も作る予定です。

スーパーチャージャーBCは以前のシェイプではあったのですが、今のシェイプになって復活です。ボレーの中では一番太いステップソールになります。

左から、エンデバー、エンデバーBC、スーパーチャージャーBCです。

ちなみになんですが、コアはここ数年ずっとアスペンだったのですが、去年ウェブサイトを更新していていつの間にやらポプラになっていたことに気づきました。多分昨年モデルからです。グラフィックが変わらないまま変わっていたので、もしかしたら混ざっているかも。

まあそんなこともあります。VOILEだもの。

あとは久々に沢山グラフィックチェンジがあります。

気になる価格ですが、今シーズン据え置いた分、来季は値上げを行っております。資材、送料の高騰によるため、ご理解ください。BCモデルについてはステップソール部分の資材高騰のため、フラットモデルよりも価格を上げています。価格は下記のようになります(税抜き)。

ハイパーBC:12.5万円、ハイパー:12万円、ノーマルBC:11.5万円、ノーマル:11万円

スプリットボードは、

スカイライン:14万円、スパルタンアセント、リベレーター、V-tail:11.5万円、スパルタン:10万円

VOILEの板は全てソルトレイクの自社工場で熟練の職人が手作りしています。ポローニャなどの芯材もこだわって東欧から仕入れており、品質に手抜きはありません。
シェイプについても安易に毎年変更するようなことはせず、ソルトレイクのBCエリアで何年もかけて練り上げたものになっており、乗りやすさを徹底的に追求しています。

いろいろなものの値上げでバックカントリー、山スキーもなかなかハードルの高い遊びになってきましたが、こだわって一本を選びたい方、是非試乗会にきてボレーを試してみてください。

23/24 PLUM, ZAG

来季のPLUMとZAGの情報です。

PLUMですが、SUMMITがアップデートしてKARIBOUというモデルになります。

トゥーのベースプレートの下にバネを入れることで、板がたわんだ際にトゥーが8mm前方にスライドして、板のたわみを損なわず、誤開放を防ぎます(特許申請中)。

ヒール側に4mmのクリアランスがありますので、最大12mmの可動域があるということになります。PLUMとしては初の前圧のようなシステムと言えます。

このシステムの利点としては、ブレーキと前圧のシステムが完全に切り離されることにより、ブレーキのトラブルなどが起きにくいことなどが挙げられるでしょう。

価格:90,000円(税抜き)、ブレーキは100mmと120mm、重量565g(1/2)

ZAGは主にグラフィックチェンジになります。

U102LADYはU102に統合、BAKANはU112へ名称変更です。